Fragrance Lab. BLOG

フレグランス・ラボ通信

2026-07-24

#香りのエトセトラ

第25回|金木犀の香りとは? 秋の風に、なぜ私たちは金木犀を探してしまうのか。|香りのエトセトラ

 秋が近づく頃、ふと甘くやさしい香りが風に乗って漂い、「今年もこの季節がやってきた」と感じたことはありませんか。

姿が見えなくても、その香りだけで金木犀だとわかるほど、多くの人にとって金木犀は秋を象徴する存在です。

毎年わずかな期間しか咲かないからこそ、その香りは季節の移ろいを知らせる特別なものとして記憶に残ります。

フレグランスメーカーのアート・ラボがお届けする【フレグランス・ラボ通信】第25回は、「金木犀の魅力と香り」についてご紹介します。

小さな花が放つ、大きな存在感

 金木犀(キンモクセイ)は、中国原産のモクセイ科モクセイ属の常緑小高木です。日本には江戸時代以前に渡来したと考えられ、現在では庭木や公園樹、街路樹として全国各地で親しまれています。

開花時期は9月下旬から10月頃。枝先に直径1cmにも満たない小さな橙色の花を数多く咲かせます。

可憐な花姿とは対照的に、その芳香は非常に豊かで、風に乗って遠くまで届くほど。窓を開けた瞬間や、街を歩いているときにふわりと漂う香りに気づき、秋の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。

その豊かな香りから、金木犀は沈丁花(ジンチョウゲ)、梔子(クチナシ)と並び、「三大芳香木」の一つとして親しまれています。春・初夏・秋、それぞれの季節を代表する香りを楽しめる庭木として、日本の暮らしに長く寄り添ってきました。

金木犀の香りは、甘いだけではありません

「金木犀の香り」と聞くと、甘く華やかなフローラルを思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし実際の金木犀は、それだけでは語れない奥深い香りを持っています。

さまざまな芳香成分が重なり合うことで、アプリコットやピーチを思わせる果実のような甘さ、やわらかなフローラル、そしてほんのりと紅茶を思わせる落ち着いたニュアンスまで感じられる、複雑で奥行きのある香りが生まれます。

だからこそ、金木犀の香りを表現する際は、単純に「甘い花の香り」を再現するだけでは、本来の魅力は伝わりません。

花そのものだけではなく、季節の空気や風景、風に乗ってふわりと漂う印象まで含めて表現することが、金木犀らしい香りづくりには欠かせないのです。

金木犀が思い出させるのは、秋の空気

金木犀の香りに触れると、景色や思い出がよみがえるという方も少なくありません。

それは、金木犀の開花期間が1週間ほどと短く、限られた季節にしか出会えない香りだからかもしれません。

朝夕の空気が少しひんやりとし、空が高く澄み始める頃。夏から秋へと移り変わる、そのわずかな時間にだけ漂う香りだからこそ、毎年新鮮な気持ちで迎えられます。

香りは視覚や聴覚とは異なり、記憶や感情と深く関わる脳の領域へ直接伝わることが知られています。そのため、金木犀の香りをきっかけに、過去の風景や大切な人との思い出を鮮明に思い出すこともあると言われています。

【Pick Up Item】

今回のコラムでご紹介した、金木犀そのものだけではなく、秋の澄んだ空気の中に漂う情景まで表現することを目指し、201LAB量り売りディフューザーオイル「Kinmokusei」を「金木犀」へと名称を変更し、香りもリニューアルしました。

澄んだ空気の中に漂う金木犀の香りがさらに引き立つよう、オリスの上品な香りに、カシスとフリージアのみずみずしい甘酸っぱさを重ねました。

オリスがもたらすやわらかなパウダリー感と落ち着きに、カシスの軽やかな果実感、フリージアのみずみずしい透明感を添えることで、金木犀の持つ華やかさをより自然に引き立てています。

ラストにはモスとムスクが移ろう季節の余韻を残し、次第に高くなっていく空の下、風に吹かれてふわりと漂う金木犀を表現しています。

金木犀は、一年のうちほんのわずかな期間だけ咲く花です。

だからこそ、その香りは季節の訪れを知らせるだけでなく、その年の風景や出来事まで一緒に記憶へと刻まれていきます。

今年の秋は、風に乗ってふわりと漂う金木犀のように、心地よく暮らしに寄り添う香りをお楽しみください。

金木犀の詳細はこちら(楽天市場店)

店頭では実際の香りお試しいただけます。



 今回のフレグランス・ラボ通信は「金木犀の香り」の魅力についてお届けしました。

金木犀のように、花の香りにはその季節ならではの空気や風景を思い起こさせる力があります。

「フローラル」と一言でいっても、その表情はさまざま。華やかなものから、透明感のあるもの、やさしく落ち着いたものまで、花の種類によって印象は大きく異なります。

「201LAB」シリーズでは、四季折々に咲き誇る花々の多彩な香りをご用意しています。

FLORAL TYPEカテゴリーでぜひ、あなただけのお気に入りの香りを探してみてください。



ではまた次回、【フレグランス・ラボ通信】~香りのエトセトラ~でお逢いしましょう。

この記事でご紹介した商品

  •  201LAB 量り売りリードディフューザーオイル 金木犀 -キンモクセイ-

    201LAB 量り売りリードディフューザーオイル 金木犀 -キンモクセイ-

    澄んだ空気の中に漂う金木犀の香りが更に引き立つよう、
    オリスの上品な香りとカシス・フリージアのみずみずしい甘酸っぱさを重ね、そしてモスとムスクが移ろう季節の余韻を残す。
    次第に高くなっていく空の下、風に吹かれてふわりと漂う金木犀をイメージした香り。

  • 201LAB FLORAL TYPE ROOM FRAGRANCE

    可憐な桜の花をイメージした香り、
    清純で可憐な撫子の花をイメージした香り、
    瑞々しいミモザの香り、
    南国の夜に甘く優美な香りを放つジャスミンをイメージした香りなど、
    咲き誇る花々の香りたちをイメージしたルームフレグランスオイルカテゴリーです。